シングルスピードで歩く青崩峠④ 青崩峠へ登山道 露頭とニッケル探索も
- 2021/10/18
- 00:22
北からえっちらおっちら上ってついに青崩峠…熊伏山の登山口までやってきました
標高は940mまで登ってきていますので、1082mの青崩峠までは後142m。
例年のデータから登山道は1kmちょいですので平均傾斜は14%。距離も傾斜もそこまできつくはありません
ただし一応書類上は認定されていて実態はともかくとして名目としては国道だったR152と違い、
これからは明確に登山道であり基本は人一人分の道幅しかありません。
そのため自転車担ぎが多くなるのが肝になってきます。7.7kgは言うほど軽くはないんだよなあ
今回のルートです。青色は実際の道をそれっぽく描きました
また、よりみちを しました!
という訳でいつもとはちょっと違った登山道になっています
上りスタート。
登山道の最初は急な階段で登ります。曲がり始めに見える堰は崩れそうで5年間持っています歩きにくいんだけどなんとかなっているのならまぁ。
階段は短く、木の板に変わります。滑りやすいのに上り坂に付いています
まあ鉄板挟んで滑り止めしてあるけどね
登り口から50mほど登るとすぐに急な上りは終わり、小石の散らばる階段の埋まった道を歩くことになります
この後は砂防ダムを渡…らずに、右に一気に曲がります
紛らわしかったのか2019から古道の看板が立っています
人が来ないのが幸いですが、久々に来るとやはり幅は狭めだ。
くましで、みずなら。
ハイキングコースあるあるの、木の名前が貼られている所が度々見られます
大体の区間で階段が置かれている整った道です。ここまで置いてある登山道は完全にメジャー山レベル
手をかけられているなあ。埋まっているけど。人通らないけど。
手すりも所々についてきます。
あとは何かの標識だったんだけど、もはや完全にただの鉄板と化していたものが
・小崩れ
200m弱歩いてきた辺り。この一帯特有の、青い土砂が積もっています
これが青崩たる所以だよねえ。越えるのめんどくさいんだけど…
2017以前からずっとこうなのでこんなんでも安定してはいて、足元は心配いりません
穴が空いているからすっぽ抜けるのだけ注意ね
崩れを越えたら引き続き歩いていきます。今年は本当に逆光が強い
本当に、今までで一番気に入っている色合いです。でも実際はここまで暗くなかったけどね
WANTED!今年も見つかりませんでした。
2019の画像ですがこの辺にあったはずなんだけどなあ、埋まっちゃったのかな
この辺は時々細道ですが9%くらいの傾斜でまあマシな登りで歩けました
橋に木が生え、ていると言うよりは木が生えている中に橋…に落石がHITしている。
いつも右肩に担ぐから今年は持ち替えが面倒だなあ
手前にひのきとフサザクラ。なんかフサというよりはモサッとしていそうな花でした
登山道の平和な区間はこの辺りでおしまい。
ここからしばらくはイベントが続きます
まずはこの目の前を何とかするところから始めます。
・砂防ダム(橋は落橋済み)
砂防ダムがあります。奥のでかいやつはこんなに立派だったっけという疑念に駆られる
ここは2017には通れないながら一応木の橋がかかっていたんですが、2018には流されて消えました
なので、現状は水が流れていないのを祈りながら石だらけの涸れ沢を降りて登る必要があります
といっても水が流れていたのは近日で雨が降っていた2019位なんだけどね。
あと自転車持っていなければこれくらいは余裕のはずなのだ。
かつての姿だけ載せておきます。
2017 2021
というわけで渡りました。あまり自転車写っていないけどほぼ担ぎで登り始めから地味しんどいんです
ここで登り始めから350m、標高は990m。さて、ここに自転車を一旦置いて寄り道します
1枚め、いつもの古道看板の下にもう一つ看板があります「青崩露頭 上方砂防堤左側」と。そこです!
いつもは「へえ、あるんだ」で通り過ぎてしまっていた青崩露頭。今回は見に行こうと決めていました
本当に砂防ダム横ならそんなに遠くないしね!
という訳で左岸を登り始めましたが、
結構坂きついというかただの野道なので踏むそばから崩れるじゃんかよ。結構めんどいぞ?
でも登ると砂防ダムの圧迫感はいいね。面白い
・青崩露頭(たぶん)
砂防ダムと並んでからの砂登りが結構面倒でしたが、砂防ダムの左側に着きました。
正面に青い岩が見えます。これ?…かな?
素人ではいざ登ってみてもこれが露頭なのか区別が付きません。しまったこんな罠が。
と、とりあえず独特な形をしているとは思う…
というかこれ以上奥はちょっと進みたくないので、これが青崩露頭で合っているんだ!と思い込んでおきます
というわけで珍しい露頭をこの目に収めた(ことにして)戻ります。左右逆だったらどうしようもねえ
高さ10mくらいの上り下りですが楽しかったです。なんだかんだ行きたかった所に行けたのだから
奥に神社が見えてきました。あとちょっとだけど次の次くらい
上りだと道ははっきりしています。下りだとこの辺り階段を目印にしないと初見はちょっと怪しい
この辺りは水が流れ出ていてちょっと小石群を乗り越える必要があります
・弓状の倒木
寄り道をしているので距離が当てにならなくなりましたが20mも歩かないうちに倒木があります
今までの倒木と違うのは、これ、丸1年位弓なりになって重なっています
去年の図がわかり易いね。逆方向から見ている形になるけど
折れた木が1本巻き込んだままに倒れています。
なので、とても下をくぐりたくない構図のため脇に避けて進みます
・青崩神社
倒木を越えてすぐ。先程見た神社があります
鉱山の会社が道中の安全を祈って建てたみたいな話を聞いた覚えがあります
よく調べたら峠の鳥居を地震(1718年)により崩壊した秋葉街道補修のついでにここに移設、
その後鉱山の会社が鉱山護神の守り神として建ててこの様になったそうです
建物は傾いていますが、ずっとこんな感じなので大丈夫です。
今年はお供えの酒を持ってきましたので置いて、お祈りしてきました
青崩神社でお参りしたら引き続き登っていきます。行程はちょうど半分くらい
ここからは登る一方…ではあるんですが、もうちょっとイベントはあるんじゃ
・崩壊地(別ルート)
遊歩道区間が崩れています。2018に崩れて木も倒れてしまい、2019には別ルートが用意されました
青崩古道の看板も、その仮設通路の案内のために途中の位置に立っています
3枚目は看板から仮設通路を撮っています
青が別ルート。赤が分断されたので登り途中の道が仮設でできています。
2018の崩れたてはふにゃふにゃな土だったけど、今なら問題ありません
ついでに言うと、この柔らかさを知っていたのでR152の土砂崩れに触りたくなかった。
この崩れを越えたらようやく平和になります。
さっき斜めになっていた木はこの階段の途中に生えていました
そしてここからは緩やかな区間は終わってつづら折りの繰り返しになっていきます
この辺りで標高1000m。つづら折り1つ目を…あれ?倒木がない
いつもキレイにバランスを取って邪魔していた倒木がなくなっています。
どこかに消えてしまいました。ついに撤去されたのかな
いつもは2018のような感じにまたがっていましたが、
正直片方がくぐらないと通れず邪魔だったのでグッドニュースです
2021 2018
というわけでグネグネと登っていきます。
5回くらい曲がって登るかな、難所と言うほど急ではないのでのんびり歩いていきます
・休憩椅子
全て曲がり終わると休憩椅子が奥にあるのでそこが目印です。
つづら折りは100mほどの歩きでしたが標高は1035mまで上がっていました。確かにやや急傾斜だった
休憩椅子の後は緩やかなカーブ主体の坂道になります。なんだか正規ルートを通っている感あるなあ
周辺の木々を見ながら歩いていると本格的な休憩所が見えてきます
・休憩所
先程の椅子からまた100mも歩いたかという感じで、標高は1047m。
本格的な休憩所(あずまや)があります。雨風しのいで休みたい時はこっち
机にはいつも石がたくさん積んであります
というのもこの辺りはニッケル鉱石が採れるため、その余りみたいな物が置いてあるのです
昭和初期(1937~)にニッケル鉱石の採掘開始まで行ったのですが加工などの問題で事業化までは行かず
というわけなので、特に設備はありませんがニッケル鉱石は普通に採れる状態で放置してあるのです。
以前から気になっていたので、今年はここも見に行ってみます!
200mって野道視点だとめっちゃ遠いよな…
まずは真東に向かって歩き始めます。
ここで皆休憩しているのか瓶などが捨ててある
真っ平らなんてことはなく、削れた崖を下っていきます
涸れ沢のような所に着きました。ここで掘っていそうではある
変な色の石がゴロゴロしているしなあ。でもまさにこれだ!って感じのはない
更に奥に行ってみましたが全然道らしき道がない。
まだ100m弱くらいしか奥に進んでいませんでしたが、危ない感じがしたので今回は引き返しました
一応進めそうではあったよ落ち葉うざかったけど
というか、休憩所から200mって雑ですがこんな勢いの所です
遠いよなあ?というかこれなら青崩峠から水平にトラバースした方が良いまである
そういえばこの地理院地図の道って現在の登山道とは大分違うので比較で位置確認用に載せておくね。
先程通った青崩神社が鉱山護神として建てられているので、
実はそこを一番下として東南東へ直登していくのが正道な坑口探しのルートなのかもしれません
というわけで戻るのですがそれも大変だ。写真以上に凸凹していて、歩ける所とそうでない所があった
うーん、先程今回はと言ったけれど、もう一度探しに行くかといえば微妙。
とりあえず鉱山のことは置いておいて再び登山道を登ります
…と、再度の登り中に採石跡地の方を見ていたら看板を見つけました。
あれはもう一つの標識にあった「50m下方 ニッケル採石跡地」の立て札じゃない?
・ニッケル採石跡地
そう思って(ちょっと迷ったけど)もう一度突入!したら見つけました!
地理院地図の点線道近くにあるのな。R152端点に南から繋がっているし、点線道も面白そうな道してるね
目当てを一箇所見つけたので満足して戻り、また登りを再開します。木の名札は面白いので撮りながらね
標高は1050mを越えてそろそろ最後の区間になってきます
手すりがついた通路です。板も敷かれていますが所々落石があったりする
坂の上には何が何でも崩れを止めようとする意思を感じる擁壁群が見えました。
これが脆弱地盤で有名な峠の治山の光景です
最後はちょっと急め。
脇を見ると真っ白な崩れた土の跡があり、これが見えたら青崩峠はもうすぐです
登山道はずっと木々に囲まれた暗がりでしたが、ついに明かりが見えてきました
最後の足元はちょっと荒れ気味でした。階段がズレていたのは去年からだったけど木の枝の増量がね。
3枚目は後ろを向いて撮っています
・青崩峠
例年1kmちょいですが今回は1.2km位歩いていました。
標高は1083m…そういえば最後に1082.5mの水準点がありました。それを過ぎたら青崩峠です
やっと着いたー!今年は色んな意味でいつもより遠かったよー
峠では初老の夫婦方が居られたので話し込んでいました。40年くらい前から時々来ているそうです
そんな方も長野側の展望スポットは知らなかったそうなので、ササッと行ける証拠に先に見に行きました
(自転車担いで登ってきただけなのにすごい人扱いされると困惑するのです)
峠から見る静岡側の景色も良いのだけどね。
階段を登って3分も歩けば熊伏狩猟鳥獣捕獲禁止区域の看板が見えてきますので、それが目印です
この時点でも良い景色。
看板の東、崖の方向に坂がありますので登ってみると長野側が開けます
これを見に来たのよ。小嵐川から遠山郷近辺の山々が一望できます
帰ったらやっぱり「あれ近い?」と興味を示してもらえました。やったぜ
このスポットは布教したいのだ。満足したらあとは降りて目的地へ行くのみ!
…はい、やっとです。
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